夜深くへ 言葉さえ わたしを遠ざけるのだ 浮かびだした色を片手に 夜へ放り投げるが また消されていく 考えるだけ無駄だ 息が震えるのがわかる ぽつぽつと音をたてて 頭の奥の鈍くて暗い部分に 闇の粒が落ちていく 笑い声だけが 鳴りやまない夜へ 吸い込まれて 取り残されていく