月別アーカイブ: 2014年2月

しぜんの旅路

森のなかで、海のおとがした

海のおと、というのは

波のおとで

水がうごくおとで

それと同時に、風をきいた。

涙を振り切りながら

走り去っていく少女のような

せつないきらめきを感じた

ぼくは靴ひもを固く結びなおし

ザックを背負った

太陽は高くなりつつある

あしたには雨は降るだろうか

降らないかもしれない

もしも、雨が降ったら

雨を味方にしよう

海のおとが、森のなかで

大きく、力強くなっていく

しぜんに逆らわず

風を頼りに歩いていけばいいのだ

自らをそばに置きながら