何故だろう
知識をどれほど有していても
そこに感情や本質は必要としない
知識の優劣は人間の知恵のなかの話でしかなく
過去を振り返ることに意味がある
螺旋のなかの知識の応酬に
喉が渇き
汗が出る
どうしてなのか
無差別の大量殺戮
一部の人間で決められた争い
小さな欲望の末路
ひとりの人間に対して
敬意をはらい慈しむ
人々に差はないであろう
生きる時代と知識や感情の
作り上げた細く薄い世界のために
未来という不確定な幸せのために
血を流し
目をつぶる
人間の小さきこと
語られた人はひとであり
知識の人もひとである
愛の人もひとに過ぎず
争う人もひとだと知った
今も地球は自転している
そしてぼくもそのうちの
人と語ったひとだろう