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気怠い眠気

夜を順序立てていくと
空腹まであと三十分というところで夕食をとり
消化まであと二時間というところで運動をした
そして少しぬるくなった湯に浸かり
一ヶ月ぶりに眉毛をカットした
珈琲豆を十八グラム挽いて珈琲をおとして
それは軽やかな酸であるのに
舌触りは厚く豊かであり
まるでパリの郊外に暮らす
清潔な美女の中間的な唇みたいだ
気に入りの服を着て
どこかへ出掛ける想像をしたが
訪れたのは気怠い眠気だった
その刹那に過去の幸福が夢に出てきて身震いしたが
胃腸がぎゅるぎゅると音をたててなにかを訴えるので
カップに残っていた珈琲に
スコッチを足して飲んだ
あらゆる複雑さが
時として目の覚めるような単純に変わるときがあるのかと
勘違いしてしまいそうだった