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わたしのそれ

わたしのしあわせについて
知ってみたいと思った

だれかに訊かれたわけでもない
なにかにかなしみを抱いたわけでもないが

ただ、単純な好奇心として
そして、わずかな希望をもって

ともすれば
感じ取るようにして
息をしているなんて言ってみたいし

たとえば
服についたパスタソースの染みを
洗面台で手洗いしているときとか

わたしはわたしの位置情報をあまり知らないし

たとえば
夕食に飲んだビールの空き缶を
ひとつずつ洗い流しているときとか

わたしはわたしの詳細を遠ざけたいし

でも
それら雑多な云々たちは
わたしにとっての小さな呼吸で
確かなひとつの印だったりする
分け隔てなく

これはいったい
どっちの世界なのだろう
と思ったならば

それはきっと
どちらの世界でもあるのだろう
と思うべきで

または思わなくてもいいわけで。

携帯電話の充電が
もうすぐなくなろうとしている此処と

夜の虫の声が
少しずつ増えていく向こうと

それと。