夕闇

あたまがおもくなっていく
からだはかるくなっていく
ぼくはむかし
ぼくをころした
かぎりない夕闇にさからってころした
だれかがわらっていた
はげましのことばとともに
あざわらっていた
そして
またひとりまたひとり
あたまがおもくなっていく
からだはかるくなっていく
しろいかべにこぶしをぶつけ
あおいそらをけりあげた
しかし
せいぎのひとのことばはあつく
そしてするどくせいかくに
からだのいちぶを
いともたやすくつらぬいた
かぎりない夕闇に
ぼくはたっている
もういちど
しらないだれかにわらわれながら
おともなくぬくもりもなく