月別アーカイブ: 2017年6月

真夏の手前

歩き疲れたからだ
壁にもたれかけて

今、時間が止まってはいない

地下鉄のホームの隅
灰色の壁は生温い

今、太陽は留まってはいない

高らかに笑うもの
朗らかに生きるもの

宛ら、わたしは雨のように

唄う唄う
ことがすべてだと

今、風はやんではいない

過ぎ去る電車
終わらないチャイムが

ただ、真夏の手前にある