月別アーカイブ: 2017年3月

一瞬の未来

こぼれ落ちた完璧を拾いながら
僕は不完全な夢をみる

手を伸ばせば届きそうな毎日に
笑わないように笑いながら

真っ黄色の花の粒が
僕の背中をつつく

飛行機の乗りかたを忘れ
ステーキの食べかたを忘れた

傾いたベッドに横たわり
今感じている上に向かっていき

大きく目を閉じた
波の音の記憶がよく聞こえてきた

一瞬。
そして、また一瞬。

トラックは過ぎていき
穴熊は眠る

一定の時間に囲まれながら
不完全な夢へ落ちていく