月別アーカイブ: 2021年4月

どんなパンツを履いていようと

朝から
風が強い日だった
牛乳の営業販売のおじさんが
10時にチャイムを鳴らすまで
ひたすらに眠っていた

そのおじさんは
骨太には見えなかったし
野菜と魚で十分です
みたいな雰囲気だった

僕自身は瓶の牛乳を買って飲むほど
乳に飢えていないから
その販売を断ることにしたのだけれど
祖父母が生きている頃は
よく瓶の牛乳を飲んでいた
紙の蓋をぺりっとはがして

お昼前に
好きな人に連絡をして
デートの約束をしたが
今彼女はどこで何をして何を考えているのか
それは全く別の話で
それを思うと僕はとても遠くにいる存在に思えた
実際にそうだろうとは思う

朝食のかわりに
分厚いクッキーを食べた
コーヒーもたっぷりとしたマグカップに1杯
コーヒーの代わりにさっきのおじさんの牛乳もよかったかもしれない
なんて

風が強いせいか
雲ひとつない青空だ
まるで嘘みたいだ
何もないみたいだ

デートの日は
何を着て何を話そう
今日みたいにシワシワのパンツを履くわけにはいかない
とりあえずは

どんなパンツを履いていようと
彼女に関係はないのだけれど
それで1日の成功が決まる
心持ちとして

さらりと何気なく
食事をすることのできる関係性
について
今日は考えることになるだろう

ハンバーガーを頬張ったり
パスタをくるくる巻いて食べたり
そんな妄想をするだろう
デートの向き不向き
よりも

風が止んだら
外へ出て
コンビニへ行こう
シワシワのパンツはコンビニとよく似合うから

彼女は今どこで何をして何を考えているだろう
つまりは
名付けようのない日になりそうだ