なにかがあった日

今日はなにかがあった日

どこかの国の偉人が死んで

故郷の歴史が始まって

昔の女が誰かと寝て

ワインがジュースになって

孤独が半歩先を行って

夢が一歩後ろを行く

力任せに振り抜いた想いの丈

枯れた愛が迎える不必要

チャーリーが喜び

エドワードが泣いた

ケーキに刺さった幾本のろうそく

仕込み刀のステッキ

指紋のついた弾丸

くさりかけのメロン

滲んだ色えんぴつ

救われない昨日と一昨日

忘れていく

今日というあの日

あの日