黄昏の記憶 昨日が 遠く感じる 口の中に 甘く艷やかなものが広がる なぜか 内臓が少しずつ重い 睡眠時間の差か 食事の種類の差か 初夏のようなハーブティーを 体中にめぐらせてみる 悪魔のような コーヒーを想像して 頭の奥が ズキズキしている 気のせいかもしれないが それを判断する余裕はない 今日のシャツが決まらない まだ昨日だというのに 呟いた言葉が 空気中でバラバラに解けて 壁に張り付いたまま 少しだけ意識がなくなった ちょうど 黄昏の記憶錯誤