浸透

ゆとりある
五分のまえに
寝間着のまま
座りこんでいる

せかいじゅうを
渡り歩いた
この無秩序な言葉のうえで

深く潜り込み
高く舞い上がり
真ん中をいく
この豊かなる言葉のうえで

閉じられた
この部屋を出ることなく
ただただ浸り続ける

右足から
左手まで
滑稽なほど
目を見開いている