Katze 片時も離れず その手は ぼくの右の太ももに置かれ ときおり こちらを見上げながら なにか物憂げな 瞳を投げる のどを鳴らし たまに あくびを交え しまいには ひとりこたつに 取り残される せめて 名前くらい呼んでくれないか ゆるしたのは 君くらいだよ もう一度真っ白な毛を 真っ白な毛を 掌のなかに