都市

交差する道路
川の向こうの街並み
異なる高さの視点から
進む場所を見つけ
滑り込ませていく
巨大過ぎる建造物を
意識し過ぎないように
でも見つめながら
川面の煌めきに
これまでの今日を映し
足をくみ背筋を伸ばし
わたしたちであるためには
という命題を
手をふる赤子に授けた
大きくなり過ぎた街に
浅く足を踏み入れるように