ひとしずく

ひとしずく
おちるとそこに
広がりがあらわれ
そして消えていく

ひとしずく
おちるのではなく
くぼんでいき
先端がとんがっていく

ひとしずく
おちると同時に
くうきがあらわれて
滴るイメージが頭をよぎる

ひとしずく
近づくとそこに
飽和の瞬間
放たれながら輝いてみえる

ひとしずく
彼らにとっては
一秒が永遠の孤独
そして永遠の幸福