脳内洗浄

ところかまわず
僕は夕暮れを蹴飛ばして
遊んでいるとして
だけど
ビールの瓶を直接口へ傾けながら
わいわい騒いだ記憶なんてないのだ
ましてや
それを頭にかけた記憶も

僕の布団のうえに
腹を出して寝転ぶ老犬(メス)
深夜も行進を止めはじめてもなお
よだれを垂らして息をすれば
束縛のない
まったく、という一言

ひとにかまうことなく
大声をあげることが素晴らしいわけではないが
僕の友達のチャールズが云っていた
君は呼吸が浅いよ。
そうか、知らなかったよ。
(本当の名前はチャーリーだったのかもしれないけれど
僕の愛するキャラクターとかぶるから無意識的に変えたのかもしれない)

(だって、それは世界規模的なキャラクターだし、A君。みたいなのとはやはり違うよな。まあ、フルネームじゃないからまだセーフか)

新しかったフローリングに
無数の足が生えたそのひとつが
のそりのそりといてて
雨降らないかなと
思うけれど
ああまだ読んでない物語が複数同時にあって
新しかったフローリングに
僕は想像としての全裸で横たわる。

やっほ。
アイロンで火傷した指が痛むよ
くいしばった歯が僕の一部なのさ
笑顔がそのまま切り取られるなんて知らなかったよ

束縛しはじめる
脳内の洗浄液に半身浴して
大盛りの蕎麦を頬張りたいと
願うばかりだ