月別アーカイブ: 2019年12月

とりあえず今日

安全ではない世界に
いくのは嫌だ
川へ飛び込んだこともないくせに
川へ飛び込むことを愚かに思うことも嫌だ
あすの朝刊で
君の記事が載ることもないし
三年後の夕方のニュースで
僕がノーベル賞に選ばれることもない
ないことは必ずない
次の駅で降りる必ず降りる
と誓えば
眠っていても大概起きる
目の前に大量の見知らぬ人の足が生えていても
驚きはするが起きる
安全の看板はどこにもない
夢にも落ちていなかった
こたつに足を入れることも実際恐怖だし
給与と休日のために会社に行くことも恐怖
恐怖に打ち勝って生きているとは
誰一人として言わないが
今日が昨日から作られていくことに
気がついていないのも事実
いや真実
流行りの言葉なら
それが現実とでも言ってハイファイか
正しいに味方して落胆する必要もないが
曲げてまで嫌悪する必要もない
あすの朝には
風は止んでいる
太陽は同じ方向から昇り
同じ方向へ沈んでいく
違う角度から風が吹き
季節が海から運ばれかえっていく
こんにちは
さようなら
とりあえず今日
あなたにあいたい