月別アーカイブ: 2017年8月

色彩と線

ぼくの知らない見たこと無い
左手のひとつの指が(手の中で一番長い)
ぼくの知っているが見たこと無い
右手のひとつの指に(手の中で二番目に長い)
確かめるように絡まっている
それはたしかにひとつの形を留めてはいたが
色彩と線で創りあげられた
この圧倒的なまでの感覚には
到底触れることもなく
またしてもそれはおそらく陽のあたることもないまま
狂気にも衝動を通過して
儀礼的に眠りの一途をたどる
名前のつかない現実の一部分となって