真夏の手前 歩き疲れたからだ 壁にもたれかけて 今、時間が止まってはいない 地下鉄のホームの隅 灰色の壁は生温い 今、太陽は留まってはいない 高らかに笑うもの 朗らかに生きるもの 宛ら、わたしは雨のように 唄う唄う ことがすべてだと 今、風はやんではいない 過ぎ去る電車 終わらないチャイムが ただ、真夏の手前にある