平穏は混沌のなかから

麦わら帽子をかぶり忘れた夏が

僕を追い越そうとしている

暑いからまだいいんだよ

隠れることもないし

冬の予定は

あってないようなものだという

雪がたくさん降るだろうな

家にこもらなくちゃ

平穏で安全な恋人が

僕の服を洗うのだと中年は云う

芝生の上で寝転んでいられるほどの

陽気は何処へ

風は明後日以降まで

持ち越されているのだった