現実の夢 黄色から かわる 信号機 口パクの 女性から きこえる 呪文のような 音の存在 渇いた目にうつる 虚ろな空は 何色よりも せつなく 自転車で 泳ぐ 高校生は どこまでも 遠く 瞼が いっそう 重く深く なっていくなか コーヒーショップの 看板がやけに 高く大きく いま 現実の夢を ぼくはみている