毎日

わあ
と押し上げた夏に
わあ
と走り出した僕たち

なにもかもが手探りだった
目の前はデジタルで
匂いは甘いような
音はそれこそ立体的

でも
僕たちは去った
とかくなにかがあったわけではないから

わあ
と叫んで走って
わあ
と怒って泣いた

すべてが新しく すべてが過去だった

でも
間違いようもない日々を
僕たちは永遠と呼んだのだ

溢れるような想いを
現実の建物たちに滑り込ませて

電車に揺れる窓の外を見つめ
そこの壁に向かって
おでこでコツコツとぶつけるのだ

わあ
と小さな自分に叫ばせている
わあ
とだれかに伝えている

ぼくは
地面のどこを踏んで歩いているのか
気になって 気になって

でも
これでいいんだよ