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記憶として

多感でむせ返って
まっぴらごめん。と言えずにいた頃
銃撃戦は止んで
言葉の経由地が消えた
雑誌を開けば水着
テレビをつければ熱湯
そしてまた水着
季節はいつも夏を求めて
夏の過ぎた冬にはセンチメンタルしていた
汗を流して働いていたよ父は
夜なべしていたよ母は
夜中にカップ麺食べたくて泣いた日もあったけど
もらった手紙は宝箱にとっておいた日もあったけど
あれらはもうただの記憶
今はだって
乾かないTシャツと向き合って
つまらない言い訳をして仕事をすることくらい
多感もないし
水着もなんともないから
深夜ラジオを聴いて過ごしたりして
まるで何もなかったように朝がきて
何もかも忘れていく
あの一瞬もその次の一瞬さえも
明日はどこか少し遠くへ行きたいって
今の一瞬だけ思ったりする