あの日から

あの日
何かを変えようと決意したあの日
それはもう一年も前
になった
一年後はそんな感情になると
一年前に思っていた
ああ、一年経ったのか
って

何かを変えようと思って
始めたこと
髪を染めるとか
口笛を練習するとか
カメラをフィルムのみにするとか

変えようとして変えたことは
実はずっとやってみたかったことだったりした
現状維持
なんて便利で恐ろしい
そんな言葉の中から脱出するための
やりたかったこと

挑戦することは
見えない箱に手を入れることで
首都高をナビゲーションなしで進むことで
知らない街で宿のあてがないことで

とにかくあの日
僕は何かを変えようと思った
思うままに
ただ思うままにと

でも少しだけ
見えない嘘が現れたりした
それも現実世界
宇宙人の侵略とは遠い

君のとなり
愛してるの音
それから匂い
あの日
つまりあの日は今この日
現状維持は
後退の始まりだった