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感情のゆく末

感情のゆく末に
僕自身がいたらそれは下品だ
だったら
あなた方がいたら
それは僕のことから少しずれる
僕自身とはまるで無関係だから
でも
無関係と思われた人も
ぐるぐるとまわり巡ってくると
自分のこととになったりする
例えばだけど
コンビニの店員さんも
弁護士さんも
居酒屋で隣のテーブルに座っている見知らぬ人でさえも
人類皆兄弟
のようなことではなくて
泣いたり笑ったりしたことの波紋は
人に移り
その人の感情の一端となり
またその人の感情が放たれて
また別の誰かに移っていく
これをなんと呼べばいいのか
僕は知らないが
感情のゆく末に
僕自身が満足して立っていることは
やはり可笑しく
それでも
人は誰しも自分勝手だからと括れば
そうかなと肯きたくもなり
つまるところ
愛してると言われたいから
愛してると言うみたいにして
いても可笑しいから
自分より相手のことを優先して
モノを述べようと努力した先に
感情がぼろぼろとこぼれ落ちて
くだらないことにならないように祈ったりした
そして
10秒待った
僕は幾分落ち着いていた
10秒前よりも
さらに10秒待てば
僕はとても落ち着くに違いないから
さらに待って
もっと待って
次第に感情は空へとのぼっていった
感情のゆく末に
僕自身はいないほうがやはりいい