想像を超えない

まるで
ボタンをかけ違えるようにして
勘違いの中で生きているのかもしれない
睡眠と同時に
時間が失われていくような気がして
逃げていたとしても
本当に逃げているのはまさしく自分自身だったから
影を踏むようにして眠りを遠ざける
1秒後のセカイを変えるには
1秒前に頭をかきむしり
1秒後に腹を据えることだった
でも
リンゴは木から落ちていくし
電車は定刻通り動いている
やがて
やってくる眠りは
まだ私を生かし続けるだろう
ただ
巻き戻しは聞いたこともない