金曜日。

金曜日。
必要なのは土曜日だけで
日曜日は付属品
いつか訪れる幸福より
わかりやすい幸福を手にしたくなるし
あしたの快楽より
いまの快楽を得たいわけで
でもだけど
階段踏み外しても
歩いていけば
どこへでも行ける気がしたのは
まぼろしだろうか
あなたたちはまだ
わたしたちの本当の名前を知らない
欲しいものの範囲は限られている
その瞬間も
その温度も
現実的な金曜日に
わたしは半分殺されかけたまま
居眠りみたいな睡眠をしかけている