雨に泳ぐ魚のように

雨に泳ぐ魚のように
かなしみと合わさった色をしていた

きみの名を訪ねれば
綺麗な声で作られた名前を答えるだろう

一呼吸ごとに
深まり高まっていく甘美

まるごとぜんぶ
つくり変えたくなる今日を

やさしく引き受け
あるべき場所へ戻してくれる

きみが声をあげるごとに
かなしみの色は美しく透き通っていくが

雨に泳ぐ魚は
色をなくすことを拒む

やがてくる朝日を
見つけられるように