欲求想像

例えば
求めていることのひとつを想像するとき
決まってそこには
静かで清潔な空間が広がっている
鮮やかで賑やかで活気があって
というものではない
モノクロームに近い響きがあって
孤独に近いニュアンスがある

すべてが
わたし自身のみで完結できる
(完結があるかどうかは別として)
つまりは
そこに割れないグラスは存在しないが
それを割られてしまう状況は存在しない
わたしの一部でもあるそれらは
もはやだれの一部にもなり得ないのだ

だが
そこには現実的な紙切れが
束のように必要になり
そして
わかりやすい名前が
なければならない

終止符。

結局のところ
それはわたし自身の想像を越えない
先の見えない愛のように
飲んでも飲んでも
潤うことのない渇きのように

鳴きやまない梟だけが
きょうという意味を成していた