深夜談 何故どうして語ったのか。 語った瞬間ほろほろと崩れ落ちるのを知っていて。 あらゆることが堂々巡りで、時間だけが過ぎると知っていて。 そうやってひとつひとつが削り取られて決定されていくと知っていて。 人は何故、人に語り語られるのか。 これがいっそ取材かなにかならよかっただろうに。 熱量の上がり下がりが螺旋状に絡み合って面白かっただろうに。 ああ、無性に青空が恋しい。