午後がうつる

ぼくが膝を抱えて
自由を眺める頃

詩人が
肩を叩いてくれる

その頃
庭の生き物たちは

葉っぱの裏や
木の影に隠れている
(性別は季節によって変わります)

自由が出入りして
部屋中に溢れた季節感とやらが

喚いて散らばり
はたと動かなくなったとき

料理本を閉じて
台所に立つ

たべるものは
自分自身に変わる

ぼくが膝を抱えて
自由を眺める頃

詩人が
珈琲をなめている