刻々と 刻々と 時計の針は進む 少年はデジタル時計をみて 時計じゃないと言った デジタル時計は 時計を模したものなのか いわば代用品 くしゃみをする かすかに海のにおいがした 少年は どうしたのと言う 風邪引いたのと言う 僕は 実際のところ 寝込んでいるのかもしれない 刻々と 時計の針は進む 少年も僕も 関係ないところで あるいは 目には見えない 大きな渦のなかで 刻々と 失いながら 生まれながら