眠気 目を閉じれば眠れそうなとき 芝生の敷きつめられた庭に咲く 大きく華やかな薔薇を思い浮かべ 目を閉じるのを躊躇い 躊躇ったがために思考が開く 開かれた思考は深夜二時まで 着実に歩を進め パジャマはまた汚れていく なにもかも脱ぎ去って 裸になれたらいいが 風邪をひくからなかなかそうもいかないらしい そして半ば強引に目を閉じる羽目になる そこにはもう薔薇もなければ 芝生もない 雨の降る音がわずかに聞こえる それだけのための深夜二時