灰色の一部 夜の一部が灰色に染まるとき 唐突にサイレンは消える 口のなかは粘りを増して 水道から水が ストーブには火が 眠りまで もう少し近づいて 肩をたたけば 振り向く前に ぼくは意識がおちる 握りしめて得た 本のじかんが やがて交差して 目覚めてねむる 夜まで