月を見上げたら

ぼやけた月を見上げたら

かなしみがこっちを向いて

ぼくはとっさに笑ってみせた

大きな世界の小さな断片で

何人かとすれ違いながら

昨日とはわずかに異なる風が吹く

手を伸ばせば届きそうな

かなしみは

胸の奥のさみしさに

はいふぁいした