見える見えない

偽物の床に
縮こまった足がある
絡みつくように冷え冷えとして

時間の本当は知らない
生牡蠣を知らないように

畏れている
ありとあらゆる
在るというものに対して

梟の声が消える
姿はどこにもないのだけれど

見えるものがとても多すぎる
色彩が豊かで鮮やかで
わたしの頭を軽く過ぎていく

ああだから
今は夜なのか