拒絶懇願

床に裸で
横たわる
全身に寒気が
しかし
視界はとても
広く開かれていく
毛穴が
ぴくぴくと
動きだし
体中の水分と
空気中の水分が
結びつき
溶け出していく
受け入れはじめている
拒絶とともに
全身が熱を帯びる
受け入れることが
拒絶なのだ
笑みなど
ただの形に過ぎない
顔の筋肉が動いただけ
膨らんだ
自分という
この退屈な容れものに
そっと穴を開け
自分という
どろりとしたものを
流し出す
川から
海へ行き
海から
空へ行く
瞼が少し
重くなる
昨日より
少しだけ