アスファルトノシミ

燃えさかる積乱雲に
わたしは溺れている

口をパクパクさせた
黄緑と水色の混じった
小指より小さな魚みたいにして

真昼のなかの夜が死んでいる
蝉の抜け殻を転がして

アスファルトのうえで
苛立ちを笑い震えながら
次第に溶けていく

暗闇で呼吸する
準備はできただろうか