充血

短く発する言葉を
つなげて、つむいで、かたどって
だれかにほめられたいのか
それともなぐさめられたいのか
しあわせとさみしさは
同じ場所から届けられている
もうだれにも聞こえない機械音から
宇宙まで飛んでいく光によって
わたしはわたしと手をにぎる
最果ては
いつかではない
いつのまにかなのだ
笑っているのは
人々であって
自分自身ではない
荒廃する空気の隅っこで
唯一の友が
鋭い温もりをくれた
目は更に充血する
やがて全身に巡り
わたしはわたしの手をにぎる