瀬音

滝にみとれて
夜になった
ステンドグラスから
照らされる
色とりどりの光たちを
浴びていると
からだじゅうの毒素が
空気中へ飛んでいく
動かないカエル
動かないカニ
動かないカッパ
そして浮かぶ自分
裸でブランコする
森のなかへ
進入するみたいにして
にこやかに軽やかに
瀬音に包まれて
思考をゼロへ飛ばす