陳列された幾つかのこと

どうでもいいことが
雨の日の翌日の
蒸し暑い一日によって
作り出されていく
目玉の表面がつるりと剥がれそうだ
たまごの薄い膜のように
左足のふくらはぎに
軽い痙攣を感じ
頭の毛細血管が少し苛々している
幾分と空気に差が生じている
湿ったり乾燥したり
丸椅子のうえに
昔読んだ小説を置いて
どうでもいいことの言葉を
確かめてから眠る
また幾つかの知らないことを
知り始める
夜な夜な
朝まで
そしてまた
夜まで