三時

暑いときに
暑い。
なんていうのは
どこか単純すぎて
かといって
朝なのに
夜だね。
というのも変だ
変ちくりんだ
アスファルトで続く道を
ずっと道なりに真っ直ぐ進み
でも着いた場所は
出発したところから見れば
右か左にそれている
だけどここは
真っ直ぐ進んだ道なのだ
暑い。
山奥まで来ても
海を越えても
この季節限定の暑いことば
海を割く船が見える
水に浸かる
ナスや胡瓜が見える
夏の影が伸びる
トマトの青い匂いがする
蹴飛ばした石ころが
十字路で止まった
走り抜ける幾つかの帽子が
熱に揺れる
もうすぐ午後の中間地点
おやつの香りを想像して
しっかり歩けよ僕