月別アーカイブ: 2015年4月

存在

斑模様だった
空も大地も
家も公園も
電車も飛行機もぜんぶ
色が重なって
重ならなくて
にんげんも現も
夢も想像も
すべてがひとつの斑模様だった
交わり合いながら
離れていくそれらが
いのちのなかで
深く染み渡っていった
まるで意味なんてない
せかいは
あるものとないものでできていて
そこにぼくらがただ
ぽつりといるだけなのだ
斑模様の見えない色に含まれながら
または放たれながら