月別アーカイブ: 2014年12月

ユレル

あさ目覚めてから
電車に揺られている
今の今まで
一体だれに会って
なにを話していたのだろうか
商店街の入り口のコンビニで
立ち読みした週刊誌は
はっきりと覚えているのに
そこにいた男子高校生の
他愛もない会話だって
すべてではないにしても
残っているのに
目の前のもじゃもじゃとした髪型の
美男子のくしゃみが止まらないことだって
きっとよく覚えている
これからの予定のなかで
曖昧模様の想像を尽くし
ぼくは
ぼくはいったい
何人の人とすれ違うのか