辛抱

脱出したいが
しかし
まわるまわる
横顔や理屈が
ぐるぐるまわる
小指の先端ほどの
違和感や痛みのせいで
顔をしかめて
見知らぬふりをする
あるいは
笑いながら
とぼけた仕草を繰り返す
せめて痛みだけでも
ただ遠くへ消えていてくれ
警笛が山に轟いた
時間は誰も
待ってはいない
行ったり来たり
出たり入ったり
からだから
抜け出してみたくなる
もうすこしの辛抱か