就寝

夜のくうきが
肺を貫こうとしている
壁掛け時計の秒針だけが
ぼくの耳に刻まれていき
やがて日付が変わった
あしたは何をしよう
朝は何をたべよう
体調は大丈夫だろうか
あたふたしないだろうか
少しずつ不安で
不安定なのだ
渇ききった脳みそを
回転させて
最低限の感情を
からだじゅうに巡らせていくと
呼吸がゆるやかになる
くうきが薄く冷たくなっていく
瞳が熱を帯びてきた
そろそろ時間を超える
深く重くからだを
地球にあずける
夜のくうきを
からだじゅうで浴びながら