日差し

すべて庭に差す光
瞼に焼きつく温度
そしてその色とりどり
世界はおそろしく静かなフリをする

やがて私自身は帰る
鏡のない部屋で
目に見えるすべてを残して

すべて庭に差す光
指先をかすめる夢
そしてその色とりどり
世界はおそろしく限りないフリをする

本のあいだで眠るように
空白とも現実ともつかない
一日に目を細めるのだ