たいてい空はまるい

秋の匂いが
鼻先をかすめて
遠くの雲を黄金色に
染め上げていく
帽子をかぶり直して
服をはたいて
真っ直ぐ伸びてみる
ただ真っ直ぐ伸びて
息を深く吐くと
たいてい空はまるい
まわりは透き通り
細部がはっきり見えるようだ
もっと細部まで
歩くように
ほころぶように