笑み

その感覚を
今でも思い出す

ほとんど抵抗をもたず

受け入れ、放ち
受け入れ、放ち

あらゆる単体をこえる

そして

血潮を感じ
ひとつずつ殺めながら

無の音が
頭のなかをかけめぐり

わらいながら
一変してわらいながら

けたけたと
損なわれた塊のように

生温い空気が
頬をなでていく