言の葉

雲が割れて
牧草地に風が抜けた

一編の葉が
僕たちの窓をたたくと

出来事のひとつが
まるで世界の端のようで

僕は僕自身を小さく
そして穏やかに丸め

そっと足下へ
転がした

すべてがたしかに始まり
すべてがひそかに息づいた

自らの声に乗せると
見たことのない色を放ち

やがて静かに消え
深いブルーが端へ留まる

そこから広い集めた
幾許かの空白を

僕は解かすように
今此処を許し始める

これから始まる本当を
透明に近い感情を

一編の葉に乗せて
空を広げた