風日和

かぜに舞う細胞を鳥たちが啄んだ

その日のくうきは
なみだで構成された
光の粒たちで

しかしその日のくうきのなかを
鳥たちが泳ぎ
漂う細胞たちを啄んだために

わたしの形をなくしていく
そんな方向性を
行き場のない感情に置き換え

あすの陽に向かって
わたしの形の一部を放り
それをかぜが運ぶのだった

かぜに舞う細胞を鳥たちが育んでいく